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Barrage/バラージ プレイ3回目

拡張はまだ入れずに通常ゲームでドラフトから。初めての4人戦となったが、4人戦ともなると他人がどう動いているのか観察しきれなくなる。3人戦の方が明らかにブログは書きやすかったなぁ。

 

1番手:後輩M

「イタリア」+「重機3金立替」重役マン

※なんと初期契約タイルまで含めて導入ゲームと同じセットとなった

2番手:K官さん

「フランス」+「重機オールマイティ」重役マン

3番手:大仏さん

「ドイツ」+「建設アクションスペース追加」重役マン

4番手:私

アメリカ」+「導管建設簡単」重役ウーマン

 

またしても最後手番となり、最初の手番までに上級技術タイルはなくなってしまった。代わりに5金を重機駒の購入に費やす。これでコンクリートミキサー駒が5個になり、重役の特殊能力で⑤導管の建設が可能となったことで、最終ラウンドまでの道筋がはっきりしたのが良かった。

後輩Mは、建設ホイールを追加で回す、ダム上部を作る上級技術タイルをゲット。それを何回も使うべく、下流に巨大ダムの建設に取り掛かり、導管や発電所建設を一切せずに2ラウンドまるまるしゃがみ始める。

K官さんはフランスの特殊能力を開放すべく、発電所の建設に邁進。する前に、オールマイティ重役マンの弱点を補強するため、基礎ダムを2つ建設して重機駒の収入を確保する、回り道。上級技術タイルもワーカー派遣無しで発電所を建設するタイルで、まずは理にかなった作戦。

大仏さんは重役の追加建設スペースもあまり活用せず、ドイツの特殊能力も1度しか発動せず、結果として脱落。でもこのゲームのいいところは、序盤躓いても、本当に上手く回らずに脱落して行っているのか、後半のための布石でしゃがんでいるのか、本人含め誰もが判別しにくいところにあるのだ!

さて私はといえば、4人戦だと序盤の発電比較の6/2得点が結構重要だと考え、簡単に発電できる体制を整えようと考えていた。上級技術タイルも買えなかったので、その分のリソースを使って中腹の中立ダムで発電する体制をまずは作りあげ、ここの発電で安い契約タイルとラウンド得点を拾って得点で抜け出す。おかげで順番は毎ラウンド3番手か4番手だった。さらに上流に基礎ダムを1基置いておき、終盤への布石も打っておく。中立ダムで使っている発電所が併用できる配置で無駄がない。中盤に重役の能力で楽々と⑤導管を建設し、4ラウンド目に⑤導管につながる巨大ダムが完成。4ラウンド目と5ラウンド目に1枚ずつ国家契約タイルを達成し、1人だけ100点を超えてぶっちぎった。

2位には序盤しゃがみにしゃがんだ後輩M。しかし重役の能力を1度も使うことなく、86点。3位は大仏さんが這う這うの体で80点、最後は予想外にもK官さん。建てるダムや発電所の配置が悉く悪く、導管が②のものしか使えない状態で発電する羽目になってしまったのが敗因だった。

 

【上級技術タイルについて】

今回上級技術タイルは1枚も買わずに進めてみたが、上級技術タイルは本当に戦略・国家の特徴・重役に合ったものでないと、買う価値はないなと思った。確かに使っているのを横で眺めていると「ずるい!」と感じるのだが、様々な要因でそれは幻だったのではないかと今は思う。

特に今回分かりやすかったのが後輩Mのイタリアで、せっかく重機駒を3金で立替できる(結構強いはずの)重役なのに、お金を上級技術タイルの購入に使ってしまい、重役無しのハンデ戦状態に陥っていた。どんなに強い上級技術タイルを買っても、(結果として)重役無し状態になるなら買わない方がましだったな、と傍で見てて思った。大仏さんも同じようなもので、建設に回すべきワーカーを上級技術タイルの購入に使ってしまい、結果一度しか重役の出番はなかった。

試しに「ワーカー要らずの発電所建設」上級技術タイルを、今回K官さんが使用していた様子を踏まえて考察してみよう。

使用1回目

3ワーカーを節約できていたが、このタイル獲得には「2ワーカー」「5金」「1手番」を投資しているので、この時点では、はっきりとした赤字だ。

使用2回目

ホイールが回らず、2ワーカーの節約にとどまっていた。合計で5ワーカーの節約、差し引き「3ワーカー」対「5金」「1手番」。どっちが得をしているとも言えない。やっと差し引きでゼロといったところ。

使用3回目

すでに終盤、ようやく3回目の使用。この時点でやっと序盤の上級技術タイル購入という投資が実った。

しかしよくよく考えてみると、拡大再生産系のゲームにおいて、終盤に3ワーカー分を得するために、序盤に「2ワーカー」「5金」「1手番」を投資するのは良い投資とは言えないだろう。特に序盤は発電所以外を建設していれば、毎ラウンドの収入を確保できていたことを考えると、この3ワーカー分の実入りも霞んでしまう。では収入のある発電所以外の上級技術タイルにすれば、とも言えるが、他の上級技術タイルの効果はこの「ワーカー要らず」という効果にはっきりと劣る。特に導管の上級技術タイルの効果ははっきりとしすぎている。このタイル効果で6金、8金、6金くらいの収入があったとしても、それを上手く使えるのは「重機駒3金立替」重役マンだけで、そうでなければ「2ワーカー」「5金」「1手番」を1ラウンド目に注ぎ込む価値はまるでない。

というわけで、上級技術タイルは戦略・国家の特徴・重役に合ったものでないと、買う価値はない。特に合致するものがなければ、1ラウンド目はもっとやるべきことがある。中立ダム周りの陣取りや、1手番早いアクションによるワーカー節約などは、拡大再生産においては往々にして上級技術タイルの使用よりも価値があることも多いだろう。そもそも上級技術タイルを買うリソースを建設に回せば、1ラウンド早く収入が入ってくる場面もあるはずだ。

まだまだやり応えのあるBarrage。拡張も入れていない状態なので、この先しばらくはダム建設に熱中することだろう。これならKickstarterのあのゲームが何か月もおくれてるなぁ、というのも簡単に我慢できるね!Barrageすごい。