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Barrage/バラージ ファーストインプレッション

BGG:https://boardgamegeek.com/boardgame/251247/barrage

KS:https://www.kickstarter.com/projects/craniocreations/barrage?lang=ja

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Barrageバラージ

 まだ導入ゲームしかやってません。システム的な面を語るのは1か月ほどやりこんだ後になると思います。

 

 『ロレンツォ・イル・マニーフィコ』の作者、ルチアーニの新作ということで一も二もなく飛びついた!もちろんブラシーニの新作『コインブラ』にも既に飛びつき済み。コインブラも結構面白くて、「毒気の抜けたロレンツォ」という世間の評判通りの面白さではあるのだが、ロレンツォの方がより好みだったので、このBarrageにはかなり期待していた。そして求めていたものがそこにあった。

 一言でいうなら、「興味深いシステムに加え、背景テーマをより際立たせた」ゲームと言えるだろう。ロレンツォが好みに合った人ならマストバイ。これからテンデイズさんからリテール版が出るらしいので、ロレンツォ拡張初回入荷分があっという間に売り切れた悲しみを再び味わうことの無いようにすべきである。

 ロレンツォでは、カードを取ったり領地を発動したりが、実際の背景設定で何を表しているのかの結びつきが弱かった。別にそこが古代ローマでも中世日本でも、固有名詞さえ変えればゲームとして成り立つ(と感じる)。システム的にガチャガチャやって苦しんで上手く回すのはすごく面白かったけど、芳醇な世界観はなかった。が、バラージではダムに水を貯めて発電する、という行為が見事にシステム面でそのまま表現され、そして面白い。そしてこのシステムは、ダムに水を貯めて発電する、以外のものには置き換わらない。火力でも地熱でも風力でも原子力でもなく、まさに水力発電なのである。

 ただし、システムは少しとっつきにくく、初めは何をやれば良いのかがまるで分らない。実際3人でやり始めて、1回目は自分いがいの2人が半ば投了で1ラウンドで終了、2回目は逆に自分が半ば投了でやはり1ラウンドで終了、3回目でようやく最後まで完走できた。しかし点差は1位と2位がダブルスコアくらい離れてしまった。経験の差が如実に出てしまうゲームであると思う。初回は3人でやってしまったので、4人でやるときの4人目の初心者はどうしよう、というのが目下の課題である。とりあえず見るからに一番強そうなフランスを渡して且つ一番手でやってもらおう、ということにはなった。他にも3人が3人とも最終ラウンドまで右側のアクションスペースのことがすっぽり意識から抜け落ちていたりと、これほど2回目からが、いや投了2回しているから「4回目からが本番」というゲームもなかなかないと思う。

 インストは思ったよりも簡単だった。ルールブックの構成も素晴らしく、まず発電の仕組みを伝えてから、細かいアクションスペースの説明をしていけばすぐに終わる。これは芳醇な世界観とシステムが密接に結びついていることもあると思う。ダムに水が貯まって導管で発電所に送って発電する、システム的にはかなり説明しにくい処理の連続なのだが、すんなりと説明できて、理解もできてしまう。

 国や重役の組み合わせもかなりあるし、しばらくはこれだけずっと遊び続ける気がする。